研究開発
動圧の原理
1.動圧ベアファイトの潤滑原理
一般的な含油軸受における油の挙動は、図1のように油膜は荷重負荷域のみに形成され、軸受すきまには空気も混在しています。軸受にアンバランス荷重が作用する場合、高速回転になるとその振れ回りに油膜が追随できなくなり、高回転高精度が必要な用途には使用できません。 このような場合、動圧ベアファイトを用いれば油膜形成性が向上します。
動圧ベアファイト
図2の軸と軸受の相対すべり運動によって軸受すきまに存在する流体潤滑膜に圧力(動圧)を発生させ、荷重を支える。
図1:含油軸受の油膜と油の動き
図2:動圧ベアファイトの油膜と油の動き
図3:動圧ベアファイト軸方向断面図
2.他の軸受との比較
動圧 ベアファイト |
流体 動圧軸受 |
転がり 軸受 |
焼結含油 軸受 |
|
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回転精度 | ◎ | ◎ | ○ | × |
高速域 | ◎ | ◎ | ○ | × |
低速域 | ○ | × | ◎ | ○ |
耐焼付性 | ◎ | × | ○ | ○ |
静粛性 | ◎ | ◎ | × | ○ |
トルク | △ | △ | ◎ | ○ |
コスト | ○ | △ | △ | ◎ |
◎:優れている/○:良好/△:使用可能/×:使用に不向き |